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偏見を覆す切り返し術で

男女平等を叫ばれる世の中になったとはいえ、まだまだ仕事の現場では女性の立場が低く見られてしまうというのは珍しい話ではありません。顧客や上司などからも女性だからという事だけで何かと片付けられてしまう理不尽な状況になる事もあるでしょう。しかし、そのような時にどう切り返すかが腕の見せ所にもなるのです。
「偏見ありき」で考えた方が楽

「女性だからこんな事ができるわけがない」とか「まだまだ若いから無理」など、性別や年齢など誰でも同じ条件下において物事を決め付けてしまっている以上、よほどの事がない限りその人の価値観を逆転させる事は難しいでしょう。そのような発言の裏には、実際に経験してきた事が含まれているかもしれず、頭の中の統計上それが普通という認識になっているだけかもしれません。そんな時、真っ向から反論したとしてもむしろそれは言い訳ぐらいにしか捉えてもらえない可能性の方が高いので、そこは黙って受け止めるといった大人の対応をした方がスマートでしょう。偏見という価値観は、残念ながら大なり小なりどこにでも存在しますし、自分自身について考えてみても全くないという人の方が少ないのではないでしょうか。
美しい返しで切り抜ける
過去の経験を持ちだして女性はこうだからと決めつけるような相手に遭遇すると、他の人の話なのにまるで自分が非難されているかのような気持ちになってしまうかもしれません。相手の気持ちをそこで素早く分析すれば、少なからず過去に何か不愉快な思いをしている記憶が蘇っていると考える事ができます。そこで「でも私は違います」と言ってしまうと相手は自分が否定されたような気持ちになってしまいます。そんな時は、カウンセラーになったようなつもりで相手の懐にうまく入ってみましょう。嫌な思いをしたという気持ちに共感を示して、「そうだったんですか、それならそうお考えになるのも無理はありませんよね」と同調してみると、場合によってはこれだけでも相手の心がかなり開けるかもしれません。
また、もしも自分に対しての不安感や不信感を持っているように感じたら、嫌味にならないよう配慮しつつ「もし私に関して何かご心配に感じる事があれば、遠慮なくおっしゃってください」と謙虚ながらもストレートに聞いてみるというのも効果的です。
自分自身を客観的に見る
どれだけ偏見や差別をされたとしても、実際に仕事や行動で違いを示し続けていれば自分への評価はやがて変わってきます。そのためには自分自身を客観的に見て、改める部分は素直に改め、やるべき事をしっかりと責任を持って行う事が大切です。仕事で嫌な事を言われた時にどのように自分の感情をコントロールしていくかは性別や年齢に関係なく重要な部分なので、日々起こる様々な事も自分の成長の糧としてポジティブに捉えていきましょう。